女性ホルモンと病気の関係

女性ホルモンが関係する精神の病気について
月経と精神症状がどうも関係しているような気がする、と思っておられる方も多いでしょう。月経前症候群(PMS:premenstrual syndrome)、月経前不機嫌性障害(PMDD:premenstrual dysphoric disorder)、月経前のうつ症状の増悪(PMED:premenstrual exacerbation of depression)は、みなさまはよくインターネットで調べられているようです。あるいはまた、産後うつ、も有名ですね。

こうした状態は女性ホルモンのなかの、エストロゲンが作用して起こっている、という説があります。エストロゲンが欠乏することでセロトニン神経の機能が低下し、セロトニン濃度が低下して、上記の病状を呈していると考えられています。治療としてはエストロゲンを補充するというやり方がありますが、発がん性の問題があり、注意が必要です。抗鬱剤によりセロトニンを補給することで病状は軽快するでしょう。

エストロゲンの濃度の変化から考えると、女性のライフサイクルでは下の図の矢印で示した部分で特に、病状の悪化をきたしやすい時期があります。

〈更年期障害の症状〉

1. 自律神経症状:のぼせ、発汗、冷え、どうき、胸痛、息苦しさ、疲労感、頭痛、肩こり、めまい
2. 精神的な症状:いらいら、抑うつ気分、意欲低下、不眠
3. 体全体の器官の加齢による衰え
更年期にはうつ状態に加えてさまざまな体の症状も合併して呈してくることが多いです。また、更年期は躁状態が起こりやすい時期でもあります。

更年期症状を呈するリスクの高い身体疾患もあります。子宮摘出後、卵巣摘出後、抗エストロゲン療法を行っている場合(子宮内膜症、乳がん術後ホルモン療法施行中の場合)。婦人科医と精神科医との間で連携をとる必要があります。

加齢に伴って様々な症状が出現してきます。

月経周期で考えると、排卵後にエストロゲンの濃度が低下するので、月経前は、病状の悪化をきたしやすい、と考えることができます。

あらかじめ予期しておくと、心の備えになりますね。

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